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Favorite-The Thing編-

ブログ担当 伊東

更新日 : 2022.09.05

The thing編

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画像出典元URL:http://eiga.com

肉の焼き加減はウェルダン派の伊東です。
今回は大好きな映画「遊星からの物体X」について語ります。
ネタバレなしでは語れないので「遊星からの物体X」「遊星からの物体X ファーストコンタクト」を
すでに見ている方以外の閲覧は非推奨です。

「The Thing」あれこれ

1938年発表の原作小説のタイトルは「
影がゆく(原題:Who Goes There?)」著ジョン・W・キャンベル

1951年に製作された映画タイトルは
「遊星よりの物体X(原題:The Thing from Another World)監督クリスティアン・ナイビイ

今回紹介しますのは1982年に製作された
「遊星からの物体X」原題:The Thing)監督ジョン・カーペンター
1951年版以来2回目の映画化作品。

ジャンルはモンスターパニックです
残念ながら原作小説と1951年の映画を私は見ていません、いずれ観たいです。
CG技術がロクにないこの時代ならではのお手製クリーチャーは見応えがあります。
今作の前日譚として2011年に制作された「遊星からの物体Xファーストコンタクト」も
全体的に悪くはなく面白いです、でもCGでクリーチャーを表現できるようになりはしましたが、なんだか物足りない気もします。

あらすじ

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宇宙空間を漂う謎の円盤、それは地球に炎を上げながら落下していくところから映画が始まり、場面は変わって南極に、べべん・・・べべん・・・とベースが主体のBGMを提げて一匹のシベリアンハスキーが自国のヘリコプターに追われ、アメリカの観測隊の基地まで向かっているシーンから物語は始まります

なにやら執拗に犬を殺そうとするノルウェー人の男二人組、アメリカの基地につくなり彼らの一人はヘリからおり、犬を銃で追撃します、もう1人は持参した手榴弾の誤爆で呆気なくヘリと共に爆死、先に降りていた一人は犬を撃つべくノルウェー語(当時はデタラメな英語)を口走りながら銃を乱射し、弾がアメリカ基地の隊員の足に当たったためアメリカ基地の隊長ギャリーがノルウェー人を止めるために銃殺してしまいます。

ハスキーは保護されますが、その視線はどこか異様です(ワンちゃんの演技がこれまたすごいのです)アメリカ基地のマクレディたちはひとまずノルウェー基地でなにがおきたのか探るべくヘリでノルウェー基地へ向かいます、そこにあるのは見るも無惨な惨状、腕を縦に切り裂いた自決遺体、異形の焼死体、謎の発掘跡、ただならぬ現場からマクレディたちは不可解な焼死体とノルウェー隊の記録フィルムを回収しアメリカの基地へ戻ります、

焼死体を解剖すると中身は健康そのもので、謎は深まるばかりです、その晩ノルウェー基地の犬をアメリカ基地の犬と共に檻に入れたところ犬たちの悲痛な叫び声が、見ればノルウェー基地の犬がこの世のものとは思えないおぞましい"生物"の姿となってアメリカ基地の犬を襲っています、隊員たちは大慌てで火炎放射器を持ち出し、"生物"を焼き殺しますが。"生物"の死骸を解剖すると、中にあったのは犬の体の一部が形成されかけているかのような光景、この"生物"は他の生物を取り込み同化し、擬態ができることが判明します。

生物学者のブレアはこの生物が外部へと暴露した際に地球上の生物がどれくらいの時間で同化するかを計算すると思い詰めた顔で拳銃を取り出します。一方ノルウェー基地の焼死体の安置所で作業をしていたマクレディ含む3名は一名を残して別行動を始めます、安置所にいるのが1人になるや否や、焼死体から何かが流れ出します。安置所に隊員の1人が戻ると、残されていた1人が生物に襲われているのを目撃します。

すぐに他の隊員に知らせると、先ほどの生物に取り込まれていた隊員が外へと逃げていくのを見つけ、その場にいた隊員たちで取り囲みます、件の隊員はすでに同化されており、しかたなく火炎放射器で犬の怪物と共に焼却処分されました(この時の点火から消化が絶対に早すぎる、生焼けですよきっと)人間に擬態することが明確に判明したことで今までにノルウェー基地の犬と過ごしていたもの、焼死体に触れたものなど誰が同化されているのかと隊員たちは疑心暗鬼になり生物を探る長い夜が始まります。

12人のかわいそうな男達

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ヒロインがいない!!!愉快でかわいそうな仲間たちの紹介です。
本当は似顔絵でも描こうかと思いましたが、断念しました。

・R・J・マクレディ ヘリ操縦士 演:カート・ラッセル
愛称はマック(Macではない)主役にして大変な目に遭う男、とは言いましてもこの映画で酷い目に遭わない人はいないのでプラマイゼロです。火炎放射器やダイナマイトを駆使します、コンピューターゲームに対して大人気ない一面を見せたり、その一面が終盤で活かされたりと魅力的なキャラクター。髪とか髭が長くてふわふわ。

・チャイルズ 機会技師 演:キース・デイヴィット
ちょっと攻撃的な男、仕切りたがりの側面を持っているけど悪人ではありません、何かとマクレディと対立していますが終盤は協力します、でも・・・?

・ブレア 主任生物学者 演:A・ウィルフォード・ブリムリー
物体の特性にいち早く気づいて発狂、いち早く解決策を実行しようとしたらみんなに抵抗されたおじさんです、実行した方がよかったかもしれないですけど全ては後の祭り、物体が外部へ暴露した際の全人類が同化されるまでの時間をコンピューターですぐ計算したりと優秀、役者の演技も好きです。結構お年をめしていますが、斧を振り回したり、銃を乱射したりとアクティブ、典型的な博士っぽい見た目。

・ウィンドウズ 無線通信技師 演:トーマス・G・ウェイス
(windowsではない)突然の出来事には対応できないフリーズ男、彼が物体を目撃した時の対応は台所でデカめのGを見つけた時によく似ています。疑心暗鬼に陥ってちょっとパニクるけど、悪いやつじゃありません、でもフリーズしちゃう、油断禁物という言葉を再認識させてくれる人です。

・コッパー 医師 演:リチャード・ダイサート 
ノリスと彼なしではみどころを語れません、ノリスのために医者として真っ当な処置をする彼の勇姿を忘れてはいけません。大抵のモンスターパニックには取り分け可哀想な目にあう登場人物がいますが、なんだかそう言うキャラクターの持つ悲壮感っていいですよね。

・ギャリー 観測隊隊長 演:ドナルド・モファット 
眉毛が独特の基地の隊長のおじさん、ノルウェーの観測隊の人を銃殺してしまった人、先に撃ってきたノルウェー人も悪いですが事情を知ることができていたら・・・、映画にタラレバはありませんけどね、隊長を務めているだけあって判断が冷静、彼もまた名シーンメイカーです、彼の名シーンはギャグパートなので安心(?)してみれます。

・フュークス 生物学助手 演:ジョエル・ポリス 
メガネをかけた髭面の男、この映画の考察ポイントとなるおじさんです、物体に関するあることに気づいてマクレディに話そうとしますが・・・?

・ノールス 調理係 演:T・K・カーター
頭にバンダナみたいなの巻いて、基地内をローラースケートで移動するおどけた若者、騙されやすい。若人の未来は守りたいですね。

・ヴァンス・ノリス 地球物理学者 演:チャールズ・ハラハン 
コッパーとセットでこの作品の見どころをを作り出した男、温厚な性格で心臓に持病を持っています、彼が地球物理学者としての能力を披露するシーンはないですが、肉体が物理的にどうなっているのか気になる人物です。

・ジョージ・ベニングス 気象学者 演:ピーター・マローニー
ギャリーの友人、何だか哀愁のある男、ノルウェー人には撃たれたり、物体には・・・ここは観た方がいいでしょう、運がないっていうのはこういう人のことを言うのかもしれないですね。

・クラーク 犬飼育係 演:リチャード・メイサー 
キャップをかぶっている男、犬好きのおじさん、犬の無念を晴らすために立ち上がりますが・・・、この映画での物悲しいシーン担当です(個人の感想)

・パーマー 第2ヘリ操縦士、機会技師 演:デヴィット・クレノン
イヤホンで音楽とか聴いてる男、ノールスの同類、みどころポイントその2の男、壁を突き破るその姿には心も燃やされます。

物体の生態

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※画像はイメージです

物体は他の生物を取り込み、同化・擬態ができます、この物体の細胞の一部でも触れてしまうとじわじわと同化が進みます、有機物には擬態できますが、無機物になることはできません、「ファーストコンタクト」ではこの性質を利用して物体を割り出します。知能は高いと作中では言われていますが、スパイダーヘッドの状態で逃げる姿はちょっと間抜けに見えます、炎に弱いけど細胞を一つ残らず焼かないと生存してしまうという恐ろしい性質を持っています10万年も南極の氷で冬眠していたので、寒さでは抑え込めても倒すことはできない、と中々凶悪な性質をもっていますが、登場人物たちも翻弄されるだけでなく、知恵を振り絞って立ち向かっていくので観ていて退屈しません、マクレディは何度か追い詰められますが、その度に打開策を考えて反撃するのでワクワクします。

終わりに映画の感想とか時代背景とか

なんだかんだでラストシーンが一番好きです、結局どうなったんだろうと考えるのは野暮かもしれませんが、人によって結末への解釈は変わりますよね。
興味深いのはこの映画が作られた頃はエイズなどが流行していた頃らしく、そういったことを考えるといった気持ちも込められていたそうです、血液検査をするシーンがありますが、エイズも血液検査をしなければわからない病気なんですよね。他にも隣いる人間を信用できない現代社会への想いも込められていたそうです、これは2022年の今でも言えることですね。

今回のブログはここまでです、ありがとうございました。

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