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Favorite-恐妻!?タガメ編-

ブログ担当 伊東

更新日 : 2022.10.28

「地震・雷・火事・親父」この四大勢力が恐怖の象徴としてが君臨していますが近年「親父」の脅威が弱まってるような気がして、ある種の哀愁を感じている伊東です。伊東は男も女も関係なく人間が怖いです。自然界においてもオスのリーダーは多いですが彼らの多くはメスに認めてもらったり信頼を得なければ追い出される運命を背負っています、人間もそれ以外の動物も苦労が多いですね、さて私が今回紹介するのはそんな動物会の中でもオスの方が苦労の多そうな昆虫「タガメ」です。彼らの生態についてご存知の方もご存知でない方も、読んでいただければ同情してしまうかもしれません。

タガメの生態

さすがに見た目が怖目ですのでいらすとやさんより画像を拝借、タガメは夜行性の水棲昆虫です。主に淡水で流れが穏やかな場所や田んぼに生息していて日本各地に在来しています。水が汚くなるときれいな場所へ飛翔して移ります。近年はアメリカザリガニなどの外来種の侵入や人間が田んぼなどに使う農薬の影響でゲンゴロウともども数が減っていて絶滅の恐れがあります。名前の由来は「田にいる亀」もしくは「田にいるカメムシ」と言われています。カメムシの仲間なので田にいるカメムシの方があってる気がしますね。

特徴

目を引くのはやはり発達した前脚ですね、鎌のような形状でこれで獲物を捕獲します。先端には尖った爪があり捕獲された獲物はこれがくいこむため逃げることができなくなります。捕食対象はドジョウやオタマジャクシ、小型のカエル、時には小さな亀を襲うらしいです。タガメが強いのか、亀が弱いのかが気になります。狩りは待ち伏せ方式、触覚に頼るものでなく視覚に頼った狩りをするといわれています。腹端にある伸縮自在の呼吸管を水面上に突き出すことで泳ぎながら狩りができます。食事の際はにはストローのような口針を獲物に突き刺し麻痺する物質を流し込んで体液を啜ります。

 

恐妻?

タイトルに不穏な単語を入れましたがタガメの敵は外来種や人間だけではないのです。共食いもままありますが、私が恐怖を感じたのはタガメのメスの習性です。

まずはオスの話から。タガメは夏頃に繁殖します。オスはメスよりも少し小さいです、メスと交尾したのちメスが水辺の植物の茎などに産みつけた卵の世話をみます。メスは卵をオスに託したら去ります。世話というのは具体的には水をかけてあげたり、外敵から守るために卵の上に覆いかぶさったりします。一所懸命に世話をします。しかしこの卵、昔は人間の子供が取って焼いて醤油かけて食べたりしたそうな、今ほど食べ物が多くなかった頃でしょうけれどタガメからしたらショックですね、まあ人間に叶わないのは大前提として恐ろしい敵はもっと身近な者です。そうそれは交尾したメスとは別のメスなのです。

力こそ正義

さすがにタガメの卵は集団強症の人に配慮して載せませんが、メスの行動を端的に表した画像です。

卵を守ってるオスと交尾していないメスはオスが卵からを目を離した隙に卵を破壊してしまうのです。怖い!!そして卵を守っていたオスと交尾して今度は自分の卵をそのオスに世話をさせるのです。恐ろしい話です、これは限られた繁殖期間の中でメスが自分の子孫を残すための手段なのです、タガメは共食いすると書きましたが、仮に卵が孵化したのちに交尾できたとしても、先に生まれたタガメに後から生まれたタガメの子供が食べられてしまうリスクもあります、そのリスクを避けるために取るのがこの子殺し行動、こうした行動は哺乳類にもしばしば見られますが昆虫だとタガメの仲間くらいだそうです、タガメの仲間にはコオイムシというタガメによく似た水棲昆虫がいますが彼らの場合もオスが卵を背負って世話をします、そして時たまメスに卵を破壊されます、背中の子を破壊される恐怖を考えるとゾッとしますね・・・。

にしてもこの行動、人間で考えたら昼ドラどころの話ではありません(昼ドラそんなに見たことありませんが)。昆虫にどの程度感情があるのか知りませんが精神的ダメージを負うのではないかと思います。人間の世界には法と秩序と道徳があって本当によかったですね。人間社会でさえ生き抜くのが大変なのに自然界で生きていくことを考えたら私は数秒たりとも生きていけないと思います。

今回のブログはここまでです。ありがとうございました。

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